📌 目次
- はじめに
- ファブレス化の裏側にある構造的な問題
- 設計・開発もアウトソースした日本の末路
- Appleはなぜ沈まずに済んだのか?
- なぜ“楽をしたい”という欲望は危険なのか?
- これからに必要な「コアを守る力」
- まとめ
- おわりに
はじめに
こんにちは、Burdonです。今回は私が心から感じているテーマについて綴ります。それは「楽して儲けようとした結果、すべてを失う」という話です。
ここ20年、製造業の現場や流通に関わる中で、日本の技術や開発力が海外へどんどん流出していく現実を見てきました。そして今、多くの企業が「作る力」を取り戻せずにいます。
表面的には“効率化”や“コスト削減”という名目だったのかもしれません。でも、結果として日本が失ったものはあまりに大きかった。今回はその背景を、自分の体験も交えながらお話しします。
ファブレス化の裏側にある構造的な問題
今、家電製品やスマホ、パソコンを手に取って「日本製ですか?」と聞かれて即答できる人は少ないかもしれません。それもそのはずで、日本のブランドであっても、製造はほぼ中国や東南アジアに移っているからです。
これはいわゆる「ファブレス生産」、つまり設計やブランドは自社で持ち、製造だけを外部委託する形態です。最初は合理的に見えました。自社工場を持たず、コストを抑え、価格競争力をつける——。しかしそこに落とし穴がありました。
設計・開発もアウトソースした日本の末路
問題は、製造だけでなく開発や設計までも海外に任せるようになったことです。気づけば日本の企業は、箱だけに名前を載せて販売する「商社化」していました。
あるメーカーの例では、中国の展示会に出ていた製品をそのまま買い付け、自社ロゴだけを貼り替えて販売していたとのこと。設計も開発も現地任せ。そりゃ、企業としてのコアが空洞化するのは当然です。
一時的には利益が出るかもしれませんが、そこで得たのは“安く売って儲ける”構造だけ。技術もノウハウも、次の成長の種も捨てていたのです。
Appleはなぜ沈まずに済んだのか?
Appleは自社で製造していません。でも沈まなかった。その理由は明確です。設計・開発という「頭脳」は手放さなかったからです。
ブランドを構築し、ユーザーに「この製品を選びたい」と思わせる力を磨き続けたから、Appleは製造を外に出しても、利益を逃さなかった。製造を委託しても、核は死守する。この戦略が、日本企業に欠けていたように思います。
なぜ“楽をしたい”という欲望は危険なのか?
これはビジネスだけでなく、投資や生き方にも言えることです。「楽に稼ぎたい」という欲求は誰にでもあります。でも、その先にあるのは、往々にして「実力を伴わない成果」であり、そしてそれは持続しないものです。
「作らずに売る」「考えずに買う」…そんな時代が続いた結果、今の日本が抱える産業空洞化や、外国ソフトウェアへの依存体質が出来上がってしまったのです。
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投資も同じで、“安易に勝てそうな株”ではなく、時間と情報をかけて調べ、納得できる銘柄にこそ、自信を持って資金を投じるべきだと私は思っています。
これからに必要な「コアを守る力」
製造を捨てた日本、開発を手放した企業、設計を外に投げたブランド…。こうした流れの結果、日本の中に何が残ったのかを、改めて考えるべきです。
逆に今後の日本に必要なのは、“また一から全部やろう”ではなく、残された「核(コア)」をどう守り、育てるかだと思います。
たとえばAIや量子コンピューティング、半導体素材分野などで、日本には今も世界トップレベルの技術力があります。そこを手放さず、強みに変え、次の世代へと繋げる視点が重要だと感じています。
まとめ
- ファブレス化は一見効率的でも、設計や開発まで手放すと企業は骨抜きになる
- 楽して儲ける構造は、短期的な利益を生むが、長期的には競争力を奪う
- Appleのように“頭脳は手放さない”戦略こそが生き残る鍵
- 日本は“作る力”を捨てた結果、製造・技術を失った
- 投資家も「安きに流れる」発想ではなく、本質を見極める目を持つべき
楽すること自体が悪ではありません。でも、“考えずに楽する”のは危険です。自分の頭で考え、選び、責任を持つ。そうやって自分のコア(核)を守っていくことが、これからますます大切になると感じています。
おわりに
製造や開発をすべて外に投げた日本の企業が、今あらためて何を失ったかを振り返る中で、私たち一人ひとりの「選択」の重要性を実感しています。
投資でも、日々の選択でも、安易な“楽”に流れず、自分で考え続けていきたい。そう思わせてくれるテーマでした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。







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