はじめに
こんにちは、Burdonです。退職金をどう運用するか、これは人生の大きなテーマのひとつです。私自身も昨年、退職金を手にする機会があり、その扱いについて深く考えさせられました。
「増やしたい」気持ちは誰にでもある。ですが、退職金のように一度きりの大金に対しては、増やすこと以上に「減らさない」ことの方が重要だと強く実感しています。
今回は、これから運用を考えている方に向けて、退職金運用の“3つの鉄則”を、私自身の視点からお届けします。
一括投資はしない
多くの方が最初に考えるのが、「退職金を一気に投資して効率よく増やしたい」という選択肢です。ですが私はこれを一度で失敗する最悪のパターンだと考えています。
過去のリーマンショックやコロナショックでもそうでしたが、暴落時に全額投資していた場合のダメージは計り知れません。そして退職後は給与収入がないため、リカバリーのチャンスが極めて限定的です。
時間を味方に付けることができる若者とは違い、退職後の資産運用では「時間分散」が命綱。仮に500万円を5年間に分けて投資したとしても、結果的には堅実で安定した運用につながることが多いです。
集中投資はしない
「S&P500一本でいい」「オルカン最強」といったフレーズは最近よく耳にしますが、それはあくまで過去の実績ありきの話。未来は誰にも予測できません。
投資先を一つに絞るのは、それだけで大きなリスクを抱えることになります。できるだけ資産クラスを分散し、リスクを抑える構成にする。これは私自身が長年の学びから得た結論でもあります。
分散の考え方は一見地味で、夢がないように思えるかもしれません。しかし「減らさない」ことが最優先のフェーズにおいては、これが最も信頼できる戦略です。
利回りを追い求めすぎない
利回りを高く求めたくなる気持ちは痛いほど分かります。「あと10年しかないから、1%でも高く…」そう考えるのは自然なことです。
しかし、利回りを1%上げるために必要なスキルや労力、そしてリスクは想像以上です。実は期間を3年延ばすだけで、同じくらいの効果が期待できるのです。
投資で求めるべきは“効率”よりも“継続できる設計”です。だからこそ、リターンを求めすぎず、まずは「7%の利回りを安定的に目指す」くらいのイメージで構えておくのがベストだと感じます。
運用設計の考え方:期間と資金の使い方
私が実践した方法のひとつは、退職金2000万円のうち、まずは500万円だけを5年間かけて投資するというやり方です。残りの資金は生活費や緊急時に備えて確保しつつ、80歳以降に使うお金として運用期間を長期に設計しています。
これにより、資金の大半をリスクにさらすことなく、20年という長期でしっかり資産形成が可能となります。利回りが7%と仮定すれば、理論上4倍近くになる計算です。
このように、「資金をいつ使うのか」から逆算した運用設計が、安心して投資を続けるための大きな鍵となります。
まとめ
- 一括投資は避ける。時間分散でリスクを軽減。
- 集中投資は避ける。資産分散でリスクを抑制。
- 利回りを追わず、期間を味方に。平均的な利回りでも十分成果は得られる。
- 「減らさない」設計が老後資金を守る。リターンよりもリスク管理を優先。
投資の世界は、夢を見たくなる場面が多々ありますが、退職金に限っては“夢よりも現実”を大事にしていくことが、将来の安心につながると強く感じています。
おわりに
退職金運用は、派手さを求める必要はありません。地味でも安定した方法こそが最大のリターンを生む──この事実を改めて確信しました。
未来の自分を守るために、今日の一歩を慎重に踏み出しましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。







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