週末に不穏な影、中東危機と暗号資産市場：ビットコインは安全資産になれるのか？

はじめに

こんにちは、Burdonです。

今週は投資家にとって大きな試練となる出来事が続きました。中東での攻撃開始報道により、株式市場・為替・コモディティに加えて、暗号資産市場も大きく動きました。

ビットコインは一時10万2000ドルまで下落し、イーサリアムに至っては9%近い下げ幅となりました。世界情勢が複雑化する中で、果たして暗号資産は「安全資産」としての役割を果たせるのか、今回の内容を踏まえて考えてみたいと思います。

地政学リスクが引き起こす価格変動

中東情勢の悪化──これは過去にも市場に大きなインパクトを与えてきた要因です。今回も例外ではなく、暗号資産市場にも明らかな売り圧力が生じました。

特にビットコインとイーサリアムが象徴的に売られたのは、リスク資産全体の巻き込み下げによるものと分析されます。ロングポジションの大量清算が起こり、短期筋の損切りが連鎖した結果、需給が一気に悪化しました。

ブラックロックが買い進めたのは「イーサリアム」

興味深いのは、この局面で世界最大の資産運用会社であるブラックロックが、2週間連続で5億7000万ドル規模のイーサリアムを買い増ししていたという点です。

一見すると逆行的な動きですが、GENIUS法案（米ステーブルコイン規制法案）の上院採決が控えている今、先を見据えた準備と見るのが妥当でしょう。

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政策リスクと安心材料、どちらが勝るか？

アメリカではトランプ大統領が、暗号資産の健全な制度設計に前向きな姿勢を示しています。GENIUS法案の成立によって、DeFiやステーブルコイン市場が整備されると、流動性の向上が期待されます。

こうした制度整備が進む一方で、リスクオフ時には一時的な売りに押されやすいという脆弱性も抱えています。これは「安全資産」としての地位を得るには、もう一歩の信用補強が必要だと感じます。

テクニカル視点：週末のビットコインとイーサリアム

テクニカル的には、ビットコインは10万2300ドルが支持線。ここを割らなければ底打ちの可能性が出てきます。

一方、イーサリアムは2400ドル前後で反発しやすいエリア。短期的にはレンジで推移しつつも、長期的には買い場となる可能性があります。

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今後の注目点：ETFとインフラ整備

暗号資産市場が再評価されるためには、金融インフラの整備が不可欠です。特にイーサリアム現物ETFの承認や、企業による保有（準備資産化）の加速がカギとなります。

トライデント社がXRPを5億ドル規模で準備金化すると発表したこともあり、XRPやSolanaなど、次世代の分散型インフラに資金が流れるシナリオも想定されます。

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まとめ

• 中東情勢の悪化がリスクオフ相場を招き、暗号資産も大きく下落。
• ブラックロックはイーサリアムに戦略的な投資を加速中。
• GENIUS法案など米政策の動向が市場のカギを握る。
• テクニカル的には週末に反発の兆しもあり、慎重な判断が求められる。
• 分散型インフラとETF承認が将来的な価格成長を支えるポイント。

おわりに

今回は、急激な相場変動の裏側にある地政学的リスクと政策要因を整理しつつ、私なりの視点で解説しました。

暗号資産はまだ若い市場ですが、こうした試練を経てこそ本物になっていくのだと思っています。私自身も引き続き、冷静に資産と向き合っていきたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。