📌 目次
はじめに
こんにちは、Burdonです。
今回はFANG+(ファングプラス)が抱える重大リスクと、乗り換え先として注目される新興テックファンドについて解説します。これまで圧倒的な成績を誇ってきたFANG+ですが、いま投資家の間で「本当にこのままで良いのか?」という声が増えています。この記事では、その理由と今後の選択肢を整理していきます。
FANG+の現状と驚異の成績
FANG+はAIブームとハイテク株上昇の波に乗り、直近1年間で+37.6%、過去5年間で+323%という驚異的なリターンを記録しています。S&P500やオルカンと比べても圧倒的なパフォーマンスを見せており、特に新NISAでも人気上位のファンドです。
しかし、最近ではSBI証券などの積立ランキングで順位が下がるなど、投資家の間に変化の兆しが見られています。つまり、「成績は良いのに売られている」──その裏には理由があります。
FANG+離れが進む3つの理由
1. 銘柄入れ替えルールの限界
FANG+は「時価総額上位10社が残り続ける限り入れ替えなし」というルールを採用しています。この仕組みが今、成長の足かせとなっています。
たとえばパランティアのような新興AI企業が急成長しても、既存銘柄が10位以内にいれば新規採用されません。その結果、時代の変化を十分に反映できない「硬直した指数」になっているのです。
2. 固定銘柄の成長鈍化と過剰投資
Apple、Google、Metaなどの巨大テック企業は、もはや「成熟企業」となり、かつてのような成長スピードを維持できていません。さらにAI競争に参入するための莫大な投資が必要となり、収益性の圧迫も見られます。
特にMetaはAI投資拡大により株価が下落しており、これまでの「大企業=安定」の前提が崩れつつあります。
3. 信託報酬の高さと長期コスト負担
FANG+の信託報酬は0.7755%。一方でS&P500は0.0814%、オルカンは0.0577%と大きく差があります。さらに競合ファンドであるメガ10(0.385%)、一歩テック20(0.495%)と比較しても高コストです。
20年間積立を続けた場合、FANG+とメガ10では約66万円の差が生まれる試算もあります。リターンが高くても、長期的にはこの「コスト差」がリスクとなります。
注目される代替ファンド比較
一歩先いく US テック・トップ20インデックス(一歩テック20)
AI・クラウド・セキュリティ分野の成長企業20社に厳選投資するファンド。パランティアのような急成長企業を柔軟に組み入れ、時代に合った構成が特徴です。
FANG+が「巨大テックの安定成長」を軸にしているのに対し、一歩テック20は「次世代テックの成長性」にフォーカスしています。
Zテック20
AIやクラウド、プラットフォーム企業を中心に構成されるテックファンド。柔軟な入れ替え制度により、常に「次のNVIDIA」を探し続ける構成です。
FANG+よりも新興・中堅テックに寄せたポートフォリオで、成長ポテンシャルを重視する投資家に人気です。
メガ10
米国の超大型企業10社に集中投資するシンプルな指数。FANG+に似ていますが、構成がより洗練され、信託報酬も約半分と割安です。
安定性を重視する長期投資家にとって、FANG+の代替候補として非常にバランスの良い選択肢といえるでしょう。
結論:乗り換えるべきか?
私の結論としては、「目的がなければ無理に乗り換える必要はない」です。FANG+は5年以上の実績を持ち、世界を代表する企業群に投資できる安定感があります。
一方で、「AI成長企業を取り込みたい」「次世代のスター株に賭けたい」といった明確な目的がある方には、一歩テック20やZテック20への乗り換えも十分に合理的です。
年末年始はポートフォリオを見直す良い機会です。目的に沿ったファンド選びを心がけてください。
まとめ
- FANG+は高パフォーマンスだが、構成ルールが硬直化している
- 固定銘柄の成長鈍化とAI投資リスクが浮上
- 信託報酬が高く、長期では大きなコスト差が生まれる
- 一歩テック20・Zテック20・メガ10が代替候補として注目
- 目的次第で乗り換えを検討すべきだが、焦る必要はない
おわりに
今回解説したように、FANG+は依然として魅力あるファンドですが、成長テーマの移り変わりを意識することが重要です。私は、投資の本質は「目的と時間軸の一致」にあると考えています。
AIとテクノロジーの進化が投資の方向性を変える今、冷静に判断しながら自分に合った投資戦略を選びたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。






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