📌 目次
はじめに
こんにちは、Burdonです。
今回は老後に資産5000万円があると人生がどう変わるのかについて解説します。単なる「お金が減らない」「贅沢できる」という話ではなく、ファイナンシャルプランナー視点で見た現実的かつ科学的な理由を、具体的なシミュレーションとともに紹介していきます。
老後資産5000万円の位置づけ
野村総合研究所のデータによると、金融資産5000万円を保有する人は日本全体の上位約10%。つまり、60代でも上位層に属するレベルです。
30年の積立で5000万円を作るには、年利5%運用を前提に毎月6万円の投資が必要。10年で達成しようとすると月32万円とハードルは高いですが、それでも挑戦する価値があります。
理由① 高確率で資産が減らない
資産5000万円を「オルカン」などの分散投資信託で運用した場合、平均利回り8%、インフレ率2%を差し引いた実質6%のリターンが期待できます。
つまり、毎年300万円(=5000万×6%)、月25万円を取り崩しても理論上は資産が減らない計算です。
ただし、過去実績だけでは不十分。そこで用いられるのがモンテカルロ・シミュレーションです。これは、何千通りもの未来の相場パターンを仮定して、資産が尽きない確率を算出する手法です。
その結果、毎月25万円を30年間取り崩す場合、半数以上のケースで資産が枯渇するという厳しい結果が出ました。しかし、取り崩しを月10万円に抑えると、97%以上の確率で資産が30年後も残るという非常に安定した結果になります。
つまり、資産5000万円あれば「使っても減らない」現実的な老後が可能なのです。
理由② 定率取り崩しで柔軟な老後設計
次に、資産を毎年一定割合で取り崩す定率法を使った場合です。例えば毎年4%を取り崩すと、初年度は5000万円の4%=200万円(月約17万円)を使えます。
この方法の利点は、資産が減少しても「0円にはならない」こと。暴落しても資産の一部しか取り崩さないため、資産寿命を延ばせます。
モンテカルロ分析の結果では、最も悪い10%のシナリオでも30年後に3000万円が残る結果となりました。つまり、30年後も毎月10万円以上を取り崩し可能。
一方、良好なケースでは資産が1億円を超える可能性もあり、資産が減らないどころか増えていく現実的な未来も見えてきます。
理由③ 家族の幸福度が上がる
資産5000万円があれば、将来的な介護費用にも対応できます。厚生労働省の推計によると、2040年には介護人材が69万人不足するとされ、介護サービス費用の高騰が予想されています。
資産に余裕があれば、家族が仕事を辞めて介護に専念する「ビジネスケアラー」になる必要もなく、外部サービスを利用できます。結果的に家族のキャリアや人生の選択肢を守れるのです。
老後資金は自分だけでなく、家族の幸福を守る資産でもあるということを忘れてはいけません。
理由④ 年金繰り上げ受給が視野に入る
年金は通常65歳から受給できますが、60歳から受け取る「繰り上げ受給」も可能です。1ヶ月早めるごとに支給額が0.4%減るため、60歳からの受給では24%減となります。
しかし、資産5000万円があれば、この減額分を十分に補えるため、健康なうちにお金を使う選択ができます。実際、インフレが2%続く前提では、早く受け取る方が実質的に有利なケースも多くあります。
「長生きリスク」を恐れすぎず、豊かに生きるための戦略的選択肢を持てる──これも資産5000万円の力です。
まとめ
- 老後資産5000万円は上位10%の現実的ゴール
- 毎月10万円取り崩しても97%以上の確率で資産は減らない
- 定率取り崩しなら暴落時も安心して生活を維持できる
- 家族介護・教育など、選択肢と幸福度が広がる
- 年金繰り上げも可能になり、人生の自由度が格段に向上
おわりに
老後5000万円の価値は「数字」ではなく「自由」の象徴です。将来に怯えず、健康なうちに人生を楽しむための余裕を持つこと──それが真の資産形成だと私は考えています。
決して簡単ではありませんが、継続と時間が味方になります。少しずつでも資産形成を始めることで、未来の自分と家族を守れるのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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