📌目次
はじめに
こんにちは、Burdonです。
今回は2026年度の年金受給額改定の内容と、増額にもかかわらず実質目減りする理由について解説します。ニュースでは「年金増額」と報じられていますが、その中身を理解しないと本質は見えてきません。制度の仕組みから今後の論点まで整理していきます。
2026年度の年金改定内容
基礎年金は7万円台へ
40年間加入した場合の基礎年金(国民年金満額)は、月額7万608円となり、初めて7万円台に乗りました。前年比約1.9%の引き上げです。
一見すると前向きな改定に見えますが、これはあくまで名目額の話です。
厚生年金の改定額
標準的な夫婦世帯の厚生年金額も約2.0%引き上げられました。月額では約4,000円超の増額です。
基礎年金・厚生年金ともに増額という形になりましたが、ここからが重要なポイントです。
なぜ実質目減りするのか
物価と賃金の比較
今回の物価上昇率は約3.2%でした。一方、名目賃金上昇率は約2.1%です。制度上は物価と賃金のうち低い方を採用するため、2.1%が基準になります。
つまり、物価の伸びに年金額が追いついていないため、購買力は低下します。これが「実質目減り」の正体です。
金額は増えても、買えるモノやサービスの量は減っているという状態です。
マクロ経済スライドの影響
さらにマクロ経済スライドが適用されます。これは少子高齢化による年金財政悪化を抑えるための調整制度です。
現役世代の人数減少や平均寿命の伸びを反映し、年金額の伸びを一定程度抑制します。今回もこの調整が入り、基礎年金は1.9%、厚生年金は2.0%の改定に落ち着きました。
制度上は持続可能性を高める仕組みですが、受給者にとっては実質的な目減りになります。
今後の制度改正の論点
調整期間の延長問題
マクロ経済スライドの調整期間をどうするかは大きな論点です。基礎年金と厚生年金の調整期間を一致させる案も議論されています。
表面的には厚生年金の取り分が減るように見えますが、基礎年金部分が増えるため、全体では増加する可能性もあります。仕組みを理解しないと誤解が広がりやすいテーマです。
加入期間45年案
現在40年の加入期間を45年に延ばす案も検討されています。負担は増えますが、その分受給額も増え、長寿リスクへの備えが強化されます。
感情的な反発もありますが、制度の持続性という観点では合理的な議論です。
年金は本当に破綻するのか
私は「年金制度そのものが破綻する」とは考えていません。問題は年金だけで生活するモデルが厳しくなっていることです。
公的年金は物価スライド機能を持つ数少ない終身給付制度です。民間年金のように固定額のままではありません。
少子高齢化のピークを越えれば財政状況は安定方向に向かうという見方もあります。短期の不安だけで判断するのは危険です。
老後資金設計の考え方
重要なのは、自分が将来いくら年金を受け取れるかを把握することです。年金は老後収入の土台です。
その上で不足分を資産運用や積立投資で補う。この設計ができれば、不安は大きく減ります。
年金制度を批判するだけでは将来は変わりません。今の制度を前提に、どう備えるかが現実的な戦略です。
まとめ
- 2026年度は基礎年金・厚生年金ともに名目増額
- 物価上昇率が上回るため実質は目減り
- マクロ経済スライドが持続性確保のために機能
- 今後は調整期間や加入期間延長が論点
- 老後設計は年金額の把握から始めるべき
おわりに
年金は難解な制度ですが、理解すれば仕組みは合理的です。不安を煽る情報に流されず、自分の老後設計を具体化することが大切だと私は考えています。
制度を知り、備える。それが最も現実的な選択です。最後までお読みいただきありがとうございました。






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