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資産形成において「リターンの高さ」は魅力的ですが、その裏に潜む「リスク」を正しく理解しなければ、相場の波に飲み込まれてしまいます。

こんにちは、Burdonです。

今回は、新NISAの「つみたて投資枠」で投資可能な商品の中から、驚異的な成長を遂げているファンドのリターンランキングTOP5について徹底解説します。

本記事では、S&P500やオール・カントリー(オルカン)といった王道銘柄を大きく引き離し、直近1年で80%超という驚異的なリターンを叩き出している隠れた最強銘柄の正体を明らかにします。さらに、短期的なリターンだけに目を奪われることの危険性と、1年・3年・5年という長期データから見えてくる相場の変遷、そして最終的に私たちがどのようにファンドを選ぶべきかという「目的別の生存戦略」までを網羅的にお伝えします。資産形成を本気で考えている方にとって、必見の内容となっています。

【直近1年】驚異のリターンランキングTOP5と躍進の背景

新NISAが始まり、多くの日本人が「とりあえずS&P500かオルカンを買っておけば間違いない」という認識を持っています。確かにそれらは堅実で優れた選択肢ですが、「リターン(利益率)」という一点に絞って市場を俯瞰すると、全く異なる景色が見えてきます。直近1年間という期間で見たとき、つみたて投資枠で買える銘柄の中には、私たちが想像する以上の爆発力を秘めたファンドが存在しているのです。

まずは、その衝撃的な「直近1年のリターンランキングTOP5」を確認してみましょう。

順位 ファンド名 直近1年リターン 主な特徴
1位 イノベーション・インデックス・AI +82.59% 世界のAI関連企業に集中投資
2位 ニッセイ日経平均インデックスファンド +65.33% 国内半導体・円安の恩恵
3位 はじめてのNISA・新興国株式インデックス +62.63% 台湾・韓国の半導体企業が牽引
4位 iFreeNEXT NASDAQ100インデックス +51.58% 米国ハイテク企業100社
5位 eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) +47.75% 米国一極集中を避けた分散

第1位の圧倒的パフォーマンスとその正体

ご覧の通り、第1位に輝いたのは「イノベーション・インデックス・AI」です。直近1年で+82.59%という数字は、投資した元本がわずか1年で約1.8倍に膨れ上がったことを意味します。このファンドは「STOXX グローバルAIインデックス」という指数に連動しており、NVIDIAやMicrosoft、Meta、Broadcomといった世界を牽引するAI関連企業約80社に投資しています。まさに、現在のAIブームの恩恵を最もストレートに享受しているファンドと言えます。

日経平均や新興国が上位に食い込んだ理由

そして驚くべきは、第2位に「日経平均」、第3位に「新興国株式」がランクインしている点です。実はこれらの躍進の裏にも「AIと半導体」という強力なテーマが隠れています。日経平均は、東京エレクトロンやアドバンテストといった世界的なAI半導体製造装置メーカーが指数全体を強力に牽引し、そこに円安の追い風が加わりました。新興国株式についても、台湾のTSMCや韓国のサムスン電子など、世界の半導体サプライチェーンに不可欠な企業が大きく成長し、全体のパフォーマンスを押し上げています。

つまり、直近1年の市場は「AIブームとそれに付随する半導体需要」が全ての中心にあり、王道のS&P500やオルカンは、このランキング上位には顔を出していないのが現実なのです。

直近1年は「AI関連株を持っていたかどうか」でパフォーマンスに雲泥の差が出た特異な相場でした。しかし、この傾向が永遠に続くわけではない点には注意が必要です。

【直近3年・5年】長期データが語る「本物の強さ」と相場の変遷

投資において、1年という期間はあくまで「短期的なトレンド」に過ぎません。真のファンドの実力や相場の本質を見るためには、期間を伸ばして観測する必要があります。そこで、コロナ禍後の金融緩和から利上げ、そして現在のAIブームへと至る激動の期間を含んだ「直近3年」および「直近5年」のランキング傾向を紐解いていきましょう。

期間を3年、5年と伸ばしていくと、1年ランキングで上位にいた「日経平均」や「新興国株式」は徐々に姿を消し、代わりに別の勢力が台頭してきます。それが米国の大型株、特にハイテク企業を中心としたファンドです。

米国ハイテク株の不動の地位

直近3年・5年のランキングにおいて存在感を増すのが、「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」「iFreeNEXT FANG+インデックス」です。特にNASDAQ100は、1年・3年・5年のすべての期間においてTOP5にランクインし続けるという驚異的な安定感を見せています。また、FANG+も米国を代表する巨大IT企業10社に集中投資する性質上、長期にわたる米国テック企業の成長を色濃く反映し、3年・5年スパンで上位に食い込んできます。

さらに注目すべきは、直近1年では圏外だった王道の「S&P500」が、3年・5年というスパンになるとしっかりとTOP5の下位(4位や5位付近)に顔を出してくることです。これは、個別銘柄の浮き沈みやセクターローテーション(資金が向かう業種の循環)があったとしても、米国経済全体を牽引する500社の集合体であれば、長期的に見れば確実にリターンを積み上げられるという証左です。

しかし、こうした米国の強大なインデックスすらも抑え込み、1年・3年・5年のすべての期間において堂々の第1位に君臨し続けているバケモノのようなファンドがあります。それこそが、先ほど紹介した「イノベーション・インデックス・AI」なのです。

全期間1位という圧倒的なリターンの裏には、必ず同等の「巨大なリスク」が隠れています。リターンという果実だけを見て飛びつくのは、資産形成において最も危険な行為です。

圧倒的1位「AIテーマ型ファンド」の光と影

「全期間で1位なら、全額をイノベーション・インデックス・AIに投資すればいいのではないか?」

投資初心者の方であれば、そう考えるのも無理はありません。しかし、金融の世界にフリーランチ(ただ飯)は存在しません。リターンが高いということは、それだけ値動きのブレ幅である「リスク(標準偏差)」が大きいことを意味します。

このAIファンドの信託報酬(管理費用)は約0.8%強と、S&P500などの一般的なインデックスファンド(約0.1%未満)と比較するとかなり割高に設定されています。そして何より重要なのが年率リスクの高さです。一般的なS&P500の年率リスクが16%前後であるのに対し、このAIファンドのリスクは25%〜27%という非常に高い水準にあります。FANG+も同様に25%超の高リスクファンドです。

これは何を意味するのでしょうか。それは、AI関連企業の業績に少しでも陰りが見えたり、市場全体のセンチメントが悪化したりした際、他のファンドとは比較にならないほど強烈な暴落に見舞われる可能性が高いということです。かつてのITバブル崩壊のように、「特定のテーマ」に資金が集中しすぎた反動は、歴史上何度も繰り返されてきました。

高いリターンは魅力的ですが、自分の大切な資産が一時的に半分近くまで目減りするような暴落に、あなたのメンタルは耐えられるでしょうか。狼狽して底値で売却(損切り)してしまうリスクがあるなら、それはあなたにとって「適切な投資先」とは言えません。

王道(S&P500・オルカン)の現在地と存在意義

AIファンドやNASDAQ100の華々しいリターンを前にすると、S&P500やオルカン(全世界株式)に投資している方は「自分は損をしているのではないか」「乗り換えるべきではないか」と不安になるかもしれません。しかし、結論から言えば、その不安は不要です。

ランキング上位のファンドは特定のテーマ(AI)や特定の国(米国)、特定のセクター(ハイテク)に極端に集中投資することでリターンを最大化しています。一方で、S&P500は米国の幅広い産業を網羅する500社、オルカンに至っては全世界の数千社に分散投資を行っています。

この広範な「分散」こそが、暴落時のクッションとなり、精神的な平穏をもたらす最大の武器なのです。特定企業の倒産や特定セクターの不調が全体に与えるダメージを最小限に食い止めつつ、人類の経済成長全体にタダ乗りできるという設計思想は、長期的な資産形成において最強の防御力を持っています。数十年というスパンで考えた時、途中で市場から退場せずに生き残ることが何よりも重要であり、そのための最適解が「王道インデックス」なのです。

他人の高いリターンを羨む必要はありません。自分の「目的」と「リスク許容度」に合致した投資を続けることこそが、資産形成の真のゴールへの近道です。

【目的別】あなたに最適なファンド選びの4つの最適解

過去のリターンは未来を保証するものではありません。だからこそ、表面的なランキングの数字に踊らされるのではなく、自分自身が「何のために投資をするのか(目的)」と「どれくらいのマイナスなら夜ぐっすり眠れるか(リスク許容度)」を基準にファンドを選ぶ必要があります。

ここでは、代表的な4つの目的に合わせたファンドの選び方を提案します。

読者の目的・タイプ 最適解となるファンド 選定理由と特徴
① 安定重視で長く持ちたい eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 信託報酬が最安水準。米国の優良企業500社に分散されており、長期で安定した成長軌道を描きやすい。迷ったらこれ。
② 成長(リターン)を積極的に狙いたい iFreeNEXT NASDAQ100
または FANG+
値動きの荒さは覚悟の上で、世界のイノベーションを牽引する米国ハイテク企業の圧倒的な恩恵を受けたい人向け。
③ リスクを取ってAIブームに乗りたい イノベーション・インデックス・AI AIこそが未来だと確信し、暴落時の激痛に耐えられる強靭なメンタルを持つ方向けの尖った選択肢。
④ 米国一極集中のリスクを避けたい eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
または オルカン
米国経済が崩れた場合の保険として、日本や新興国などグローバルに幅広く分散投資を行いたい方向け。

今の自分が積み立てているファンドが、この表のどこに位置付けられるのか。もし「自分のリスク許容度を超えた暴れ馬に乗っている」と感じたならば、他の銘柄への切り替えや、複数のファンドを組み合わせることでリスクを調整する(コア・サテライト戦略)ことも視野に入れてみてください。

リターンだけで選ばない。長期投資を成功させるための生存戦略

新NISAは数十年にわたって私たちと付き合っていく制度です。一時的なランキングの順位や、SNSでの「○○が儲かる!」といったノイズに振り回されることなく、どっしりと構えて投資を継続することが何よりも大切です。

投資の世界において、唯一誰にでも平等に与えられている最大の武器は「時間」です。高いリターンを求めて頻繁に売買を繰り返すよりも、自分の身の丈に合ったファンドを一つ選び、愚直に積み立てを続けること。それこそが、将来の資産形成に圧倒的な差を生み出す唯一の生存戦略であると私は確信しています。

本記事をきっかけに、ぜひ一度、ご自身のポートフォリオと真剣に向き合ってみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。

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※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資判断を推奨するものではありません。

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